人工市場を用いた株式貸借市場の流動性の変化が市場に与える影響の分析†
著者†
宮崎文吾, 中川慧(野村アセットマネジメント)
概要†
株式貸借市場は、空売りを通じて株式市場(取引所流通市場)に流動性を提供するとともに、資金調達機会や収益機会を提供するという重要な役割を担っている。空売りやその規制が株式市場にどのような影響を与えるかについて多くの研究が存在しており、人工市場はその分析手法の一つであるが、既存の人工市場を用いた研究は現実の空売りのメカニズムを適切に反映できていない。つまり、空売りに対しては、貸借市場における供給制約や需給に基づく貸株料も制約となり得、効率的な株式市場の形成のためには流動性の高い貸借市場の存在が条件となると考えられる。そこで本研究では株式市場に加え、貸借市場も考慮した連成型人工市場を構築し、貸借市場の流動性が株式市場に与える影響を調べる。
キーワード†
人工市場, 連成型人工市場, 株式貸借市場
論文†
(10月9日以降に公表いたします)