グラフエンベディングを活用した潜在取引関係予測†
著者†
藤塚理史(日本総合研究所), 工藤剛(三井住友銀行)
概要†
金融機関は多くの企業間取引関係データを保有しており,そのデータの活用は今後大きく期待されている.一方で,取引関係データは自社をメインバンクとする顧客以外の取引関係の把握が困難なため,その保有データは部分的なものであり,その活用の仕方は大きく限定されてしまうことが大きな課題である.本研究では、保有している取引関係データのいくつかをマスクすることによって、観測出来ていないが実際には存在する取引関係(潜在取引関係)が存在するような状況を疑似的に作成し、その潜在取引関係を予測する問題を考える.そして、グラフエンベディングがこのような問題に対して有効であることを示す.
キーワード†
取引関係データ, グラフ分析, ネットワーク分析, 機械学習